犬と暮らす
犬と暮らすために役立つ情報を掲載。
犬の認知症
最近はペット医療の進歩、フードやケアグッズの充実、飼育環境の向上など、犬も長生きになりました。人間同様、犬も高齢化が進むと認知症を発症することがあります。
すべての犬が認知症を発症するわけではありませんが、一般的に13歳を過ぎ高齢犬に認知症の症状が出やすいと言われています。
医学的根拠はまだありませんが、洋犬に比べ柴犬や日本犬系の雑種に発症率が高いそうです。
犬の認知症は「認知障害症候群」と呼ばれ、人間が発症する「アルツハイマー性痴呆症」とは異なりますが、幾つかの共通点も持ち合わせています。残念ながら現在では100%完治する治療法が確立されていません。
○犬の認知症セルチェック
犬が認知症にかかると下記のような行動を取ります。
・認知症のおもな症状
□暗い所や狭い場所に入りたがり、自力で出てくることができない
(後退できない)
□同じ場所を円を描くようにグルグルと旋回し続ける
□飼い主や家族が分からない。自分の名前を呼ばれても反応しない
□遊びや散歩など、いままで好きだったことにも無気力・無反応になる
□昼夜が逆転する。昼間は寝てばかりいるが、夜中になると起き出す
□夜中に理由もなく大声で鳴き続ける
□トイレの失敗が多くなる
□たくさん食べるが、下痢もしていないのに痩せてくる
□頻繁に身体が震える
これらは認知症のサインとも言われ、病気が進行すると異常行動が増えていきます。特に夜鳴きなどが続くと近隣トラブルの原因にもなり、飼い主の負担も大きくなります。
長年、可愛がってきた愛犬が自分や家族を忘れてしまったり、いままで一緒に過ごしてきた時間を失ってしまうような喪失感、精神的ショックも大きいでしょう。
最近では犬の認知症の治療法も進み、症状を緩和する薬もあります。「近頃、愛犬の様子がおかしい」と感じたら、早めに受診し治療を始めましょう。
○認知症になりにくい生活を心がける
犬も人間と同じように、毎日、楽しみや刺激の少ない生活をしていると老化が早いと言われています。
犬にとって一番嬉しいことは飼い主に愛されることです。食事、散歩、遊びや声掛けなど、スキンシップを積極的にとってあげてください。そうすることで、犬は身体を動かし、頭で考えながら活発に毎日を送ることができます。
また、食事面でも栄養のバランスを考え、健康な食生活を心がけてあげましょう。最近では脳を活性化する成分・青魚に多く含まれる「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」などの「必須脂肪酸」を摂取が効果的と言われています。DHAやEPA配合のドッグフードやサプリメントなども市販されているので、予防対策のひとつとして試してみるのもよいでしょう。