犬と暮らす
犬と暮らすために役立つ情報を掲載。
犬の拾い食い
○拾い食いは本能
犬の拾い食いは本能的行動と言われています。そのため、食事やおやつを十分与えても、ちゃんと「いけない事」と躾なければ止められません。
その他に「食べたいから拾う」のではなく、飼い主が騒いで自分に注目してくれるから拾い食いをする確信犯の犬もいます。また、1歳未満の犬の場合、好奇心旺盛な時期ですので匂いや触感を口で確かめている可能性もあります。
どんな理由があるにせよ「拾い食い」は、愛犬にとって危険な行為。落ちているものを口にするのは不衛生ですし、毒性のあるモノや体内を傷つける異物を口にすると最悪の場合、死に至ることもあります。飼い主の責任として、愛犬の安全を守るためにも拾い食いは必ず止めさせましょう。
拾い食いをやめさせるためには、愛犬の行動を予測し、制止することが大切です。草むらなど目の届かない場所やゴミ、不審物には近づけない事が一番です。
ただ、犬は人よりも嗅覚がすぐれていますので、飼い主が「気づいた時には拾い食いをした後だった」ということが多いようです。
飼い主が慌てて吐き出させようと犬の口に触ろうとすると、犬はせっかく拾ったものを取られまいと急いで飲みこんでしまうことがよくあります。悪いことにそれが繰り返されることで、犬が「すぐ飲み込まないと横取りされる」と覚えてしまい、拾い食いが常習化してしまいます。
常習化すると「早く飲み込まないと!」とさらに焦って、普段なら犬が「いらないもの」と判断できるものでも、認識する前に飲み込んでしまい問題を悪化させてしまいます。
○気をつけること
拾い食いを防ぐために、犬が口にしそうなものを片付けることもひとつの方法です。
また、人間が食べているもの犬の目の前で分け与えたり、こぼしたものを犬が食べるのを黙認したりしないことも大切です。
食事も回数を決めて、時間内で食べ終わらなければ片づけましょう。これを続けることで犬は「食べることは時間と場所が決まっていて、飼い主から与えられるもの」という認識を持ちます。
○拾い食いをやめさせるには
一番、必要なのは「拾い食い=嬉しいこと」という犬の認識を改めることです。「拾い食い=嫌なこと」と犬が認識させることができれば、拾い食いをしなくなるでしょう。
愛犬の好物を用意し、それに愛犬のキライなもの(カラシやお酢などを少量)を塗っておきます。そして、愛犬が拾い食いしそうな場所に置いておきましょう。すると、何も知らない愛犬がいつもの様に拾い食いをすると、「拾い食い=嫌なこと」が起きるわけです。これを犬が認識できるまで繰り返します。そうすると「拾い食い=嫌なこと」が愛犬に認識され、その行動を避けるようになります。
オスワリやマテができる犬であれば、拾い食いをしそうになった時に「オスワリ」や「マテ」と声をかけて注意をそらし、犬を落ち着かせます。そして、拾い食いを諦めたら、おやつをあげたりして思い切り犬を誉めてあげましょう。根気よく続け、徐々に諦める時間が次第に短くなってこれば効果が出ています。少し時間がかかる犬もいますが、そのうち拾い食いをしなくなっていくでしょう。
○愛犬の安全を守る
愛犬の拾い食いは、時には死に至る危険行為です。犬が散歩中に毒物を食べて死んでしまうケースも珍しくありません。また異物を飲み込んだことで内臓が傷つき出血を起こしたり、取り出すために開腹手術をしなければならないケースもあります。
もちろん、愛犬はそんな事が自分の身にそんなトラブルが降りかかるとは思っていません。飼い主であるあなたが、しっかりと愛犬の行動を見守り、健康で安全な生活が送れるようにしっかり注意してあげてください。